みなさんは水道水にどんなイメージを持っていますか?「カルキ臭くておいしくない」と思っている方もいらっしゃいますよね。
しかし、水道水がおいしくなかったのは昔の話です。ただし東京の話ですけどね。
東京以外の人は水道水よりミネラルウォーターを飲んだ方がおいしいと感じているかもしれませんが、ひと工夫でおいしい水として飲むことができます。
しかも、ミネラルウォーターより安全です。
東京都では、水道水をペットボトルに入れて「東京水」として販売しているってご存知ですか?
東京都の浄水場では高度浄水処理システムを導入しており、従来の塩素添加以外にオゾン等を使用して水道水を作っているので国内有数のおいしい水道水になっています。
でも、高度浄水処理施設には数億円の費用がかかるため小さい自治体では導入できません。そこで、水道水をおいしく飲むためのひと工夫をお教えします。
水道水を美味しく飲む3つの方法
ペットボトルに入れて10秒間振る
カルキ臭のもとになっている残留塩素は振ることによって気化するので、臭いが少なくなっておいしく感じるようになります。
水を火にかけて、冷ましてから飲む
こちらも沸騰させると塩素がなくなるため、おいしく感じます。ただし、沸騰した直後はトリハロメタンという物質が多くなるため、沸騰した後も数分は沸かし続けてください。
水を冷やして、レモン汁を入れる
この方法は、水道水を研究されている方がオススメしている方法です。
冷やすことによって塩素の臭いを抑えることができ、さらにレモンの香りがプラスされるのでおいしく飲むことができます。
ミネラルウォーターと水道水の安全性
水道水がおいしくないのでミネラルウォーターを買っている方も多いと思いますが、水道水はミネラルウォーターよりも安全だということを知っていますか?
誤解しないで欲しいのですが、ミネラルウォーターが危険という訳ではなく、水道水がより安全ということです。
理由としては、水質検査項目の違いです。
ミネラルウォーターの水質検査項目数
- 原水(採水した水)18項目 + 製品検査7項目
水道水の水質検査項目
- 基準値51項目 + 目標値193項目
一目瞭然ですね。水道水は厳しい項目の検査をしているのに対して、ミネラルウォーターは食品衛生法上の検査のため項目も少なく検査回数も年に1回程度です。
コストコのボトルウォーターは水道水だった
コストコで売られているボトルウォーター「purified water(ピュリファイドウォーター)」の原材料の表示に「水(水道水)」と書いてあることが話題になりました。
記事には日本ミネラルウォーター協会の担当者の話として
ピュリファイドウォーターはアメリカの飲料水に付けられるカテゴリ名の1つです。基本的に井戸水であろうが、水道水であろうが、何を原水としても構いません。ろ過してミネラル分を取った水であれば、そう名乗れます。
と書いてありました。
ろ過してあればいいのならば、東京の水道水なんてろ過して、オゾンで滅菌してありますよ。
東京の水道水とコストコの水の値段
コストコのピュリファイドウォーターは500mlボトル×40本で1000円未満という値段設定です。
これはミネラルウォーターとしてはかなり安いですね。
では高度浄水処理された東京都の水道水はどうでしょうか?
メーター口径により月々の基本料金が異なりますが、一般的な口径である13㎜は860円、20㎜では1170円がまず必要となります。
20㎜の時点ですでにコストコの水を越えてない?と思われるでしょう。
しかし、実際に水道を使用すると東京都では5トンまで無料です。
さて、比べるまでもないですが、一応水の量を合わせて考えてみましょう。
コストコの水は1000円として計算します。
無料で使える最高値である5トンで見てみると20リットルで1000円ですから5トンは250倍ですね。
コストコ:1000円 × 250 = 250,000円
東京都:口径13㎜で860円・口径20㎜で1,170円
好みによりますが圧倒的に東京の水道水を飲んでいた方がお得ですよね。
もちろん「東京水」として販売されているものと比べるとコストコの方がお得ですけど。
注意点としては、東京の水でもマンションなどで貯水槽があるところは貯水槽の状況によってかなり不味い場合もあるので、その場合はコストコを利用するのも良いでしょう。
まとめ
ミネラルウォーターも国に定められた項目をチェックしていますので、検査項目が少ないから危険だと言うのはいささか乱暴ですね。
なので水道水の方が「より安全」と考えておきましょう。
日本は世界でも珍しい安全に水道水が飲める国です。さらに水道水はミネラルウォーターに比べて格段に安いので、ひと工夫でおいしく飲めるのなら水道水を飲んでみてください。